長年親しんできた紙の預金通帳がなくなると言うニュースを聞きました。
みずほ銀行に続いて三井住友銀行も4月の1日から、
新しく口座を作る人には通帳は出さないということです。
(70歳以上の方は除くとかいくつかの例外あり)
それぞれのメガバンクで取り扱いは違うようですが、
基本的には通帳をなくしてゆく方向は間違いないようです。
このニュースの中で通帳一冊ごとに、
毎年に200円の印紙税がかかる事を初めて知りました。
三菱UFJ銀ではそれが約4000万の口座があって、
それだけで80億円近くの税金をお国に払っているそうな。
これが、デジタル通帳になれば印紙税が不要になるということ、
中小の信用金庫等はこの200円の負担がないことも初めて聞きました。
またこれまでの通帳を持っていた人でも、
新しい通帳を発行するごとに1100円とか550円とか、
銀行によって違うようですがそれぞれ手数料を取られます。
さらに未利用の口座は1年以上で自動的にデジタル通帳に移行するとか。
10年以上取引のない休眠口座は全て国庫にへ行くようになるようです。
こうまで、デジタル化したり、手数料が新設されると、
そのうち預け入れても手数料を取られるのではないかとさえ思えてきます。
通帳が手元にないと言う事は、
銀行のコンピューター上の記録が全てということです。
バックアップとして、自分でプリントアウトしたものを取っておいても
証拠になるのでしょうか。
通帳がなくなるといっても、実店舗はあるわけですから、
万が一何か有ってもとりあえず窓口へ行ける安心感はまだあります。
これが店舗のない、ネット銀行ですと
何かにつけてメールなどの通信と言うことになり、
高齢者や、私のような情報弱者は、
お金の管理そのものが難しくなるように思います。
どうせ銀行に置いておいても利息もつかず、
出したり入れたり、送金したりで手数料を取られるようであれば、
昔の人が銀行を信用せずタンス預金していたようなことを
また私たちもやるようになるかもしれません。
ずいぶん前のことになりますが、地元の銀行や信用金庫などが
新しい通帳口座を作ってくれとしょっちゅう勧誘に来ていた時期がありました。
私も付き合いで、残高が一万円もないような通帳を、
家族の名義でかなり作らされました。
多分こういうものが休眠口座になっているのかと思います。
かりにその通帳がすべてデジタル通帳に移行した時、
どのように管理をするのでしょうか。
紙の通帳であればとりあえずそれを持っていれば、
記録がその紙に記載されているわけですから、
誰もが見ることができます。
実際、父親や母親の相続手続きの時、
今まで見たことないような通帳がいくつも出てきて行きました。
少なくともそれで遺産を把握することができました。
これがデジタル通帳では遺族は全く把握ができません。
まあ、我が家ではトータルしても大した金額ではありませんから、
どちらでもよろしいようなものですが、
大きな資産を持っていらっしゃる方は、
非常に難しい話になるのではないかと思います。
世の中はいろいろ変わっていくのですから、
今までなんとなくそのままにしていた休眠口座や未利用の口座を
この際きれいに整理する機会なのかもしれません。