友人家族が近くわが家に来るというので、
その時に振る舞おうと低温調理したサーモンを予行演習で作ってみました。
予行演習なのであまり大きな切り身ではなく、
100グラムちょっとの刺身用のサーモンを手に入れました。
低温調理と言うのはご存知の方もいらっしゃると思いますが、
動物性のタンパク質が凝固する温度を超えないように調理する方法です。
具体的にはジップロックのようなプラスチック製の袋に、
食材を入れ、湯煎にかけるイメージです。
このお湯の温度を一定に保ちつつお湯を撹拌して、
温度ムラをなくすように工夫したスティック状のものが調理器です。
いろいろなメーカーのものが出ていますが、
我が家のものは比較的リーズナブルなアイリスオーヤマ製を使用しています。
食材によって温度と時間を入力し、後は機械任せなので、
つきっきりでなく調理ができる方法です。
ただ雑菌や寄生虫の死滅温度前後ですので、
食材の取り扱いと温度管理には充分注意する必要があります。
70度から85度程度で菌は死滅するので、
通常の調理ならば100度以上になるので、これらを死滅できます。
ところがこの低温調理ではそこまで温度を上げませんので、
長い時間をかけてそれらを死滅させることになります。
良い例が牛乳で、130度で2秒が大半で、
低温殺菌タイプのものは66度30分と記載があります。
130度2秒 66度 30分
レシピをあれこれ見ると35度から45度位の温度で、
30分ほどの調理と言うふうになっています。
ただこの温度は雑菌が非常に繁殖しやすい温度なので、
使うサーモンは生食刺身用のものを用意しました。
段取りとして、切り身に直接重量比で、
1%の塩と0.3%の砂糖をふりかけるとありました。
切り身の大きさが100グラムちょっとですので塩は1グラム少々。
砂糖には0.5グラム程度です。
これを大我が家にあるクッキングメーターで測りました。
クッキングメーターの表示は0.1グラム単位単位になっていますが、
これほど少量ですと、いきなり2グラムで表示されたり、
少しとってみようと3分の1程度とってみても表示が変わらなかったりで、
気にせず、アバウトで行くことにしました。
ということで,1グラム前後の塩とほんのわずかな砂糖をパラパラとふりかけ,
そのままラップをして冷蔵庫で30分ほど寝かせました。
それを取り出し、キッチンペーパーで軽く水気を取った後、
ジップロックに投入、少量のオリーブオイルを入れ、中の空気を丁寧に抜きました。
これをやらないと空気が断熱材となって、
お湯の温度がダイレクトに食材に伝わりません。
今回はやや高めの43度で30分の設定としました。
お湯が設定の温度になったと低温調理器が知らせれば、
ジップロックをそのままお湯につけ設定した時間30分を待ちます。
後は低温調理器が温度を維持し、
時間が来れば合図で知らせてくれて調理は完了です。
これを氷水で急速に冷やして、雑菌が繁殖する温度帯以下にします。
十分冷えてから取り出してみると、表面は生の状態ですが、
カットして少し押すと崩れるように柔らかくなっています。
見た目が刺身なのに火が通っていると言う不思議な感じです。
加熱ばかりに気を取られ、ソースを考えていませんでした。
とりあえず刺身醤油で食べていましたが、
ほかにソースを工夫してもいけるのではないかと思います。